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秘境駅探訪 小和田駅周辺探索

2日目は日が昇る前に起床し、テントと寝袋をパッキング。

夜中に、小牧基地の所属機と思われる輸送機の音がしていたが、良く眠れた。
駅前廃墟の中にテントを設営していたので、夜露や虫も気にならなかった。

起きてから気付いたが、天井の梁から垂れ下がる輪状のロープは何だろう?

駅前には2件の廃墟があるが、住居ではなく製茶工場だったらしい。
中の機械類は錆びだらけで、床の崩壊も始まっているが、建物の外観はまだ丈夫そうだった。

人が入らなくなって、かなりの年月が経ていると思うが、窓ガラスは割れもなく屋根の崩壊も始まっていない。
小和田駅には、無人駅ではあるが毎日のように人が来ているが、この建物もたまに管理する人が来るのだろうか?
保存状態が、かなり良いので驚いた。

廃墟の裏手には、朽ち果てていくミゼットが待っている。
森に還っていくその姿は、もはや芸術とさえ思える。
実はこの駅に来たかった理由は、これが一番の目当てだった。
残っててくれて良かった。
ミゼットを眺めながらタバコを吸っていると、一番列車の音が聞こえ始めた。

次に、静岡側から長野側へ掛かっていた吊り橋を見に行く。
普通の人の足で、山道を30分程の場所と駅ノートに書かれていた。

途中の崖の上にも廃墟らしき建物があった。

今回は入らなかったが、林業の小屋の様だ。
杉などは伐採されているし、山道もそれなりに管理されているのが分かる。
10分程歩いた所で、分岐点に差し掛かった。

高瀬橋は左の道を行く。
右の道を行くと、この辺りで1件だけの住居であるMさん方があり、さらに4〜50分程歩くと塩沢集落がある。
ここまでは、道がコンクリで舗装されていたが、高瀬橋方面に進むと道は完全に山道となる。
普段山に入らない人は、道がなくなり行き止まりになったと感じるかもしれない。

暫く進むと沢の音が聞こえてくる。

先ほどの分岐点から歩測で700歩ぐらいだったので400mぐらい?で到着した。
すでに渡れる状態ではなく、眺めるだけだった。
橋の横幅は4mぐらいに見える。
噂通り小型の車ぐらいは走れそうな感じだが、ここまでの道を考えると車での通行は無かったと思う。
吊り橋の主塔が鳥居のように見える。

橋の向こうには、隣の中井侍駅まで続く林道があったようだが、現在は無くなっているらしい。
高瀬橋の復旧も無さそうだ。

ここから一旦駅の方へ戻り小和田池神社へ向かう。
駅前廃墟から天竜川下流方面へ徒歩5分。

ピンクのリボンが目印の林道を歩いていくと、小さな祠が出てくる。
駅ノートによると、毎年正月に来る人がいるようだ。
とりあえず御賽銭を置き、道中の安全祈願をした。

こういった林道には時間が止まっているゴミがたまにある。
古いファンタの空缶は非常に目立つ。

今回は周辺の探索だけだったが、次に訪れる時にはMTBと釣り竿を持ち込んでみたい。
1日かけて遊び回れそうな場所だ。
ネズミの国とは違う意味での非日常空間が広がっていた。

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